2021年4月、5年ぶりにPC自作に挑戦しました。5年間離れていたら自作市場は様変わり、性能面でAMDがIntelを圧倒、王者Intelは四苦八苦して値下げで対抗しています。CPUの一番人気は、2020年11月にリリースされたAMDのRyzen 5000シリーズです。小生も購入予定でしたが、どこのお店も〈在庫無し〉でした。無いと言われると益々使ってみたくなるのが人情で、今回の自作の成否は、品薄のRyzen9(5950Xか5900X)を入手出来るかどうかでした。
工業製品なので時間が経てば入手可能と思いますが、なるべく早く手に入れたいと思い、アチコチの通販サイトを監視?しました。監視は2月下旬に始めたのですが、毎日〈在庫ゼロ〉を目にして諦めかけていたら、4月上旬に某販売店で「5950X 在庫あり」を発見、漸く正規価格で入手出来ました。CPUと並んで入手難だった Fractal Design の本体ケースは、販売店に「納期は5月中旬」と言われていたのですが、 3月下旬に Amazon のサイトで入手出来ました。
PCパーツの入手に苦労した26号機ですが、慣れないAMDと言うこともあって、自作過程でも幾つか躓きました。ケースへ組み込む前の仮組で起動チェックをした際、BIOS画面に到達出来ず、原因が判明するまでの何日か途方に暮れました。ケースに組み込んだ後も、構築したRAID Array が1週間ほどで壊れてしまい、AMD RAID に不信感を抱きつつ Array を作り直したり、これまでの自作では経験したことの無い事象に見舞われました。
◆現用システム(26号機)の外観(2021年4月)
26号機のマザーに Bluetoothと Wi-fi の無線機能が搭載されていたので、ScanSnapとTS9030は有線 LAN 接続から Wi-fi 接続に変更しました。ディスプレイの外観は同じですが、4Kディスプレイに替わっています。パーツの入手難に加えて、仮組の段階でメモリーに不具合があって交換したり、これまでにない経験をしましたが、何とか完成しました。長年ルータの隣に鎮座していた NAS LS-XH1.5TL は引退、空きスペースは外付けHDDの臨時置き場にしています。

◆自作PC26号機のパーツ構成

◆26号機のパーツ構成リスト(2021年4月現在)

◆無線機能
旧PCのマザーボードには無線機能が無く、Bluetooth と WI-fi 接続にはそれぞれ専用の USBアダプターを使用しましたが、どちらにも不満がありました。新PCでは無線機能搭載のマザーボードを採用したので不満は解消しました。付属のアンテナはさして大きくはありませんが、PCの天板と机の天板の間のスペースではアンテナを立てて設置出来ず、 PCの天板の上に寝かせて直置きしています。机上に設置するのがベターと思いますが、机下のPCメンテの際にアンテナケーブルが邪魔になります。
●Bluetooth
旧PCでは、USBアダプターを使ったのですが、スマホとPC間のファイル転送で失敗することが多く WI-fi か有線接続を使っていました。イヤフォンも頻繁に音飛びがあって、専ら有線接続で使用しました。何とか使えたのはキーボードでしたが、使い心地に不満があって、有線接続のキーボードに戻しました。新PCの付属アンテナ経由で使う Bluetooth は、今のところ不満はありません。
●WI-fi
旧PCでは、Buffalo の WI-U3-866DS と言うUSBアダプターを使っていましたが、用途がスマホとの接続だけだったのであまり不満を感じませんでした。従って、新PCでのアンテナの性能アップを体感してませんが、Bluetooth から類推して性能アップしているものと信じて使っています。
◆benchmark テスト
新PCが誕生したので、幾つかbenchmark を取ってみました。
●M2.SDD「 CFD PG4VNZ 」の読み書き速度
今回は主要パーツを一新しました。SSD もNVMeの拡張カードタイプからM2.タイプに変わり、インターフェースもPCI Express 4.0 対応となったので測定結果に関心がありました。結果は下表のように爆速と言えます。

●エクスペリエンス インデックス
長年馴染んだ評価方式ですが、Windows 8.1 以降は使われなくなりました。多分、パソコンの性能が上がり過ぎてうまく性能差を表せなくなったせいと思われます。ただ、今でもスコアの計測は可能なので、新規に自作した時は測定しています。コマンドプロンプトを起動して「WinSAT.exe formal」と入力すると測定が始まります。結果の xml ファイルは「C:\Windows\Performance\WinSAT\DataStore」フォルダーに 保存されます。
xmlファイルはViewerで見られますが一寸見づらいので、WIN SCORE SHAREと言うフリーソフトを使って下図のような GUI表示で新旧PCの比較をしました。この図ではゲーム用グラフィックのスコアが 0.0となっているのが気になります。WinSATの結果の xmlファイルの中に「We no longer run D3D test」と言うコメントがあり、よく分かりませんが、D3D test をやれなかったため、当該項目が 0. 0 となったようです。

●CPU-Z
この機会にCPU性能を測るCPU-Zを実施してみました。上のエクスペリエンスインデックスではあまり差が出なかったCPU性能ですが、こちらのベンチマーク結果では大きな差が見られます。6 Core から16 Core に増えたので Multi 性能は圧倒的な大差ですし、Single 性能も36%アップしています。

●Cinebench
ベンチマークをやるのはOSやアプリをインストールし終わった時だけなので、始めてやった Cinebench の値も載せておきます。ネットで、マルチの値が28,600を超えたと言う報告を見ましたが、我がPCではそこまで出ませんでした。
