5月30・31日に愛・地球博に行った帰り、中央線回りで松本に寄り道した。松本での予定は無かったが、天気予報で6月1日が全国的に晴れそうだと聞いて 、上高地を訪れる好機だと思った。90年代前半、松本に5年間住んでいて 「いつでも行ける」と思いながら、突然の転勤命令のため上高地へ行く機会を逃してしまった。転勤で首都圏に移った後も、2000年に退職した後も、年に1~2度は松本へ行っていたのだが上高地に行く機会が無かった。

今回は上高地一本槍で、松本の知人には連絡せずに行った。朝起きて天気が悪ければそのまま帰る積もりだった。 ホテルで目が覚めて窓の外を見ると天気が良かったので、7時過ぎにホテルを出た。未だラッシュ前なので駅は静かだった。乗車券を買おうと自動券売機の前に立ったら、「上高地行きの往復割引乗車券あり」のビラが目に入った。みどりの窓口で割引切符を購入した。
松本駅を40年以上利用しているが、松本電鉄に乗ることは滅多に無い。それまでに一度か二度くらいである。ラッシュアワーの前で電車の本数が少ないため発車まで暫く待たされた。走り出して直ぐ、新島々でのバスの接続について車内放送があった。上高地行きの直通バスは50分位待つので、急ぐ人は「白骨温泉行きバス」に乗り沢渡 (さわんど)で上高地行きシャトルバスに乗り換えて下さいとのことだった。

電車は途中、小学生で混んだが、終点の新島々まで乗った乗客は4~5名だった。新島々のコインロッカー にボストンバックを預けた。
上高地へ行くらしい年配の夫婦が、白骨温泉行きバスの車掌に色々尋ねて、 バスに乗り込んだが直ぐに降りて来た。直通バスを待つことにしたのだろう。
車掌が老夫婦から解放されたので急いで近づいて小生が「割引乗車券」を示すと、見慣れない切符だったのか、一寸首を傾げていたが「8時15分に出ますからバスに乗って待ってて下さい」と言う。
乗客は小生と温泉旅館のお手伝いさんのような小母さん二人だけだった。 乗り換える時、車掌さんが「帰りに直通バスを利用するなら上高地で整理券を貰って下さい」と教えてくれた。万博でも上高地でも人出の多い所は「整理券」が必要なようだ。沢渡から乗ったシャトルバスの運転手は女性だった。 朝が早いせいか乗客は小生一人だったが、出発間際に自家用車で来たペアが2組乗り込んできたので少し安心した。
沢渡には駐車場が4~5ヶ所あり、途中の停留所からも数人乗り込んだ。途中、バスと並行して歩いているスーツ姿の人を追い抜いた。ハイキングには見えないので気になった。終点の手前の停留所(帝国ホテル前)でペアが1組降りた。大正池を見るにはここで降りて終点まで歩くようだが、小生は体調がイマイチなので逡巡していたらバスが動き出してしまった。間もなく終点(上高地バスターミナル)に着いた。
早速、乗車券売り場に行き、「11時20分発のバスの整理券」を貰った。梓川の畔を散策して近くのホテルでコーヒーを飲む程度なら2時間で充分だろうと見積もったのである。今回は大正池も明神池はスキップである。焼岳や穂高を眺めながら梓川に沿ってゆっくり歩いた。河童橋の袂の五千尺ホテルで暫く休んだ。チョコレートケーキはあまり美味くなかったが、好天に恵まれた上高地はとても良かった。
◆ミニアルバム(クリックで拡大・移動)