毎日の散歩の途中で立ち寄った書店で WordPress に遭遇、我が「網老雑記帳」を WordPress で作り直してみようと挑戦したのが2013年でした。暇な隠居のこと、次の日から散歩の途中で書店に寄って立ち読みするのが日課になりました。ある程度理解が進んだので WordPress をインストールしてみることにしました。利用しているレンタルサーバーのロリポップには「簡単インストール」と言う機能がありますが、一通り経験してみたいと思い手動でインストールすることにしました。
●手動インストールの手順
① データーベースを作成(レンタルサーバーの管理画面で)
② WordPressのサイトから日本語版Wordpressをダウンロード
③ ZIPファイルを解凍してサーバーにFTPでアップロード
④ サイトURLにアクセスして設定ファイルを作成
⑤ 作成したデータベースの情報を入力して、インストール開始。
終了後、最初に管理ページへログインする時「URL はなんだたっけ、?」と焦りました。年寄りは忘れっぽいので「URL、ID、パスワード」には要注意です。漸く「Hello world!」の画面が表示された時はホッとしました。ダッシュボードに表示されている項目をあちこちクリックした結果、[外観]→[カスタマイズ]に辿り着きましたが、ここで出来る設定は限りあることも直ぐ分かりました。
細かいカスタマイズに入る前にサイトの見た目を左右する Theme を決める必要がありました。インストールした時の Theme は 「Twenty Fourteen」だったと思いますが、別に Twenty Ten、Biz Vector 、Twenty Thirteen を試してみました。Twenty Thirteen に決めましたが、何が決め手だったかはよく覚えていません。2~3年後に Twenty Sixteen に換えた後は Sixteen を使い続けており、今後の説明記事や引用図には Sixteen の登場が多くなります。
1)style.css のカスタマイズ
Webサイトの基本的な外観を決めているのは style.css と言うファイルですが、秀丸エディターで開くと3000行を超えていました。冒頭部分に目次的なコメント行が並んでいますが、初心者の小生にはどこを弄ればどの部分がどう変化するのか見当がつきません。目次を参考に、関係する行はこの辺りと見当をつけて style.css を書き換え、外観に変化が現れるかどうか気の遠くなるような試行錯誤を繰り返しました。
「子テーマ」を作って親テーマの style.css を読み込み、それにカスタマイズの記述を追記する方法を知らなかったので、最初は直接 style.cssを編集しました。その際オリジナルの値はコメントアウトして残しました。親テーマの style.css に直接書いたので、テーマのバージョンアップの際、style.css が上書きされてカスタマイズ記述が消えてしまいました。カスタマイズを復元するためPCに残っていた style.css からカスタマイズ部分を抜き出すのに苦労しました。これに懲りて、それからは子テーマを作るようになりました。

2)固定ページのカスタマイズ
固定ページのカスタマイズのためカスタムテンプレートを追加しました。横幅の大きな図を表示するためにサイドバーを排除した「ワンカラムのページ用テンプレート(page-1colum.php)」と、サムネイル用の小さな文字サイズが使える「アルバムメニュー用テンプレート(page-1colum-Album.php)」です。それぞれのテンプレートには、それに対応した CSS と CSS 読み込むための header を用意しました。(上図)
作成したテンプレートが WordPress に認識されるとテンプレート選択窓に現れます。(下図)

網老雑記帳では、トップページにデフォルトテンプレート、一般記事には「page-1colum」テンプレート、アルバムメニューには「page-1colum-Album」テンプレートを使っています。(下図)

3)メインメニューの項目数の怪
「網老雑記帳」を WordPress で制作する狙いの一つが「メニュー作成機能」の恩恵です。実際に WordPress ではメニュー登録が楽です。ところが、ある日突然メニューの表示が崩れてしまい項目を登録出来なくなりました。この現象は項目数が80を幾つか超えたところで現れます。この問題をネットで検索したところ、これは、DOS攻撃を防ぐために PHP 5.3.9 以降で追加された「php.ini の max_input_vars」と言うパラメータの制限によるとの書き込みがありました。
ロリポップの管理ページには「php.iniの設定」と言う項目がありますが、max_input_vars の変更は載っていませんでした。模様替えの日程も迫っているので、対策を考える必要があり、応急策として、これまでと同じように目次ページを作ってそこからリンクする応急策でメインメニューの項目数を抑えることにしました。念のため他のレンタルサーバー会社のサイトを覗いてみると、「php.ini の max_input_vars」変更が出来るようです。
とは言え、サーバーの引っ越しは面倒でトラブル無しとは言えません。折角 WordPress にしたのに残念ですが、当分は応急策で凌ぐことにしました。多分、2016年だと思いますが、Theme を Sixteen に換えた後、応急策の処置を考えるため、ロリポップの管理ページをよく見たらロリポップでも「.htaccess」で設定すれば「max_input_vars」の変更が出来ることが分かりました。

早速「.htaccess」を作成してサーバーにアップしました。効果を確認するためダミーの固定ページを幾つか追加してメニュー項目数を90くらいに増やしてみましたが、問題ありません。以後、応急策は止めており、2018年7月22日現在のメニュー項目数は151です。この記事を書く前に、気になったのでPHPの設定内容を確認する関数で「max_input_vars」の値を調べてみました。何と「max_input_vars」の値はデフォルトの1000のままでした。
1000のままだった理由は、恥ずかしながら小生が「.htaccess」のアップ場所を間違えていたのです。慌ててアップし直したら下図のように変わりました。しかし「max_input_vars」が1000のままだったのに「何故、項目数を増やせたのか?」新たな疑問が湧いてきました。メニューの項目数を制限していたのは「php.ini の max_input_vars」ではなく、他に原因があったようです。多分、1000のままでも良さそうですが、面倒なので取り敢えず10000のままで様子をみることにします。

4)NextGEN Gallery のキャプション
記事に載せたミニアルバムをWordpressのGallery機能に移し替えようとしたのですが、全く使い物にならず、NextGEN Galleryと言うプラグインを使いました。使うには一寸慣れが必要ですが、慣れれば使い易いと思いました。唯一の欠点はキャプションの文字サイズが小さいことでした。デフォルトでは12pxですが16pxに変更しました。下の写真をクリックして原寸でみると差が分かります。

ところが、初心者には、cssファイルの場所が分からず、ファイルを探すのに苦労しました。階層が深い NextGENフォルダーの最下層にあるフォルダー fancybox の中の「jquery.fancybox-1.3.4.min.css」がお目当てのcssファイルでした。ファイルの中身は、4年前は約7000桁の文字の羅列でしたが、バージョン3.0.6の現在は約5000桁あります。目的のfont-sizeやcolorを書き換えてアップロードし、キャプションの文字色やサイズが変わるのを確認した時はヤレヤレと思いました。

なお、NextGENのキャプションは、最近、長文の説明を使うために文字サイズを14pxに縮小し、配置を左詰に変更しました。
若葉マークの隠居が WordPress による Webサイトの模様替えを曲がりなりにも完了出来たのは、立ち読みの解説書群とネットの情報のお陰でした。
本稿は、Wordpress に悪銭苦闘していた当時の様子を少しでも残しておこうと書き始めたのですが、加齢のため記憶があやふやで思い出せないことが多く弱りました。とは言え、備忘録として我が Webサイトのメンテナンスに役立ちそうな気がします。