
ニコンのミラーレス、Nikon V1 を入手したのは2012年の2月頃だったと思う。発売は2011年10月だったので、発売から2ヶ月以上経っていた。ミラーレスにはかなり興味があったのだが、年末に引っ越しを控えて、新居の内覧会(物件チェック)、引っ越し業者の選定、旧居の売却交渉等々に加えて諸々の細かな手続きが山積していた。あれこれ考えると気ばかり焦ってカメラまで手が回らなかった。
ただ、愛用のD300は旅行に持ち出すのに一寸重いなと感じていて、ニコンのミラーレスがそこそこ使えるなら乗り換える気持ちはあった。前年12月に古稀の引っ越しを終えて新居で新年を無事迎えられたので、カメラにも目を向ける余裕が出来た。パシフィコ横浜で開かれた CP+ (カメラショー) の前か後かハッキリしないが、取り敢えず Nikon 1 V1 を入手して使ってみることにした。

キットレンズの薄型レンズ「1 NIKKOR VR 10mm f/2,8」に加えて標準ズーム「1 NIKKOR VR 10-30mm f/3.5-5.6」 と、望遠ズーム「1 NIKKOR VR 30-110mm f/3.8-5.6」 を揃えたが、薄型レンズは殆ど使わず標準ズームを多用した。実際に使い始めたのは、2012年のアルバム「三渓園梅見散歩」である。ところが同年のアルバム「松島」以降は使っていない。
実はこのカメラ小兵に似合わず電池の消耗が激しいのである。また、モードダイヤルが一寸したことで回ってしまい、静止画撮影のつもりがビデオ撮影だったりして扱い難かった。特に電池の消耗が激しいのには困った。東北散歩ではメモリーカードは余裕だったが電池の方は予備の電池も使い果たしてしまって撮影不能になった。そのため、折角の軽量コンパクト機だったが旅先へのお供は差し止めとした。

そうこうするうちに同年9月にFXの廉価版D600が最小・最軽量の謳い文句で発売された。その頃になってもD800は品薄で入手が難しかったこともあってD600を購入した。アルバム「MM21散歩」以降はD600が旅のお供になった。D600の電池はV1の電池と同じ EN-EL15であったが、予備の電池に入れ替えることは希になった。
その後、D600⇒D800⇒D810と買い替えたが、電池は何れもEN-EL15なので予備電池はそのまま使い回している。電池食いのV1と違って、FX機では2~3日の旅で予備電池が登場することは殆ど無い。V1の後継機として、V2 が登場したが、FXの買い替えで忙しく様子を見ていたら、更にV3 が登場した。V3では電子ファインダーが外付けになってしまったので購入を躊躇、V4かV5が出るまで待つことにした。

なお、 V1 は2012年5月の金環食の撮影に使う予定だった。V1にマウントアダプターFT1 を装着して、D300で使っている便利ズーム(18-200mm)を付ければ、35mm換算で望遠端が540mmになるので、像は小さくても何とかお日様を写せるのではないかと言う皮算用だった。
お日様を撮るので、レンズ先端にステップアップリング(72mm→77mm)を介して10万分の1減光の ND-100000フィルターをつけて待機したのだが、残念ながら横浜は曇り空でV1の出番はなかった。その後の東北旅行で電池の消耗の激しさに辟易したこともあって、D600の導入で出番の無くなったD300共々売却した。