自作PC26号機の設定

80歳台最初の自作は、長年親しんだ「Intelワールド」から「AMDワールド」への引っ越しとなりました。前回の自作から5年経過し、体力も気力も衰えを感じているので、無理せずに「BTOで」との思いが何度か過ぎりましたが、一方に「未だ出来る」と言う見栄もあり迷いました。迷った結果、見栄の方が勝った形で自作に踏み切りました。慣れない「AMDワールド」なので、予期せぬトラブルは覚悟の上でしたが、目の前のトラブルに対処して解決すると言う「自作の醍醐味」を味わうことが出来ました。

慣れた Intel では省略していた仮組での通電チェック、電源を入れてもディスプレイの画面は真っ暗なままでした。CPUクーラーのファンは回り、マザーボード上の「Q Code LED」と「Q-LEDs」も点灯して表示は刻々と変わりますが、暫く経つと動きが止まります。BIOS画面を表示する手前なので、頼りは「Q Code LED」と「Q-LEDs」ですが、頼りの Q Code LED の表示はマニュアルに載っていないコードです。ビープ音も鳴らず途方に暮れました。

仮組みの状態なので、CPUかマザーボードかメモリーの内のどれかが原因なのですが、今回のAMDワールドは未体験の世界なので弱りました。販売店の相談窓口に問い合わせたのですが要領を得ません。今回、メモリーは「16GBの2枚組」を二組購入していたので、もう一方のパッケージのメモリーに交換してみました。電源を入れて待つと、あっさり起動画面が表示されました。早速、購入先にクレーム、別メーカーの32GBの2枚組に交換しました。交換したメモリーは問題無く、漸く BIOS(UEFI)画面に到達しました。

UEFIメイン画面

【1】UEFI BIOS で SATAモードと NVMe RAIDモードを設定
BIOS(UEFI)画面では、先ず「日時と使用言語」を確認した後、RAID モードの設定ですが、Sata HDDはRAID、NVMe の SDD は RAID 不可 に設定しました。OS は SSD にインストールします。HDDは、新品の8TBを2台と25号機のバックアップ用に使っていた8TBのHDDを1台組み込みました。RAID Array を構築した2台はArray 1、RAID Arrayに組み込まなかった既使用の1台は
Array 2 で「LEGACY」タイプと表示されました。

UEFI設定(RAIDモード)

 
【2】Windows 10 及び 11 のインストール
予め Microsoftのサポートサイトからツールをダウンロードして、インストールメディア(USBメモリー)を作成して、Windows 10 をクリーンインストールしました。インストールされた Windows 10 のバージョンは、最新の 20H2 でした。インストール先の「M2.-2280 SSD」は non-RAID ディスクなので、インストールの途中で「RAID用のドライバー」を読み込ませる必要がなく普通のインストール手順でした。

その後、2021年5月21日に恒例の大規模アップデートの上半期分がリリースされました。偶々、ATOKが不調で対応策をネットで検索していて「21H1リリース」を知り、普段なら1~2ヶ月は遅れるところですが、今回は2日遅れで早々とアップデートを適用しました。ただ、今回の21H1は「目に見えるような」アップデートは無く、噂の大規模なUI(ユーザーインターフェイス)見直しは秋の21H2に持ち越したようです。

実は小生21H2の登場を待ちきれず、2021年9月に Insider Previer 版をインストールして使い始めたのです。10月のリリース日から何日か正規版に移行出来たらしいのですが、知らずに使い続けていたので、正規版への移行はクリーンインストールが必須になってしまい、面倒なのでそのまま Previer版を使い続けていました。最近になって不具合が出てきて、それに背中を押されてクリーンインストールに踏切ました。

自作26号機 Windows インストール履歴

なお、Windows 10 の背景画像は2019年に明るい画像に変わっていますが、小生は以前の暗い画像に戻して使っていました。今回も戻そうと思ったのですが、暗い方の背景画像が見つからず、取りあえずデフォルト画像を使っていました。1~2週間使った後(2021年4月26日)、ある切っ掛けで、某 Webサイトに画像があることを知りダウンロードして背景画像を取り替えてみたのですが、明るい方の画像を暫く使って見慣れたせいか、暗い方に違和感を感じ、デフォルトのまま使うことにしました。

なお、6月24日に Windows 11 をクリーンインストールした後、1~2日はフラワーの画像を使ったのですが矢張り落ち着かなくて、Windows 10 のデフォルト壁紙に変えました。

デフォルトの背景画像

【3】ビデオカードのドライバー類インストール
GTX3070に同梱のDVDからインストールしたのか、MSIのサイトからダウンロードしてインストールしたのか、ハッキリ覚えていません。あるいはインストールされた OS のバージョンがメジャーアップデートの 20H2 なので、インストール時に最新のドライバーが適用されたかもしれません。 この辺が老人の悲しさですが、記憶に無いと言うことは、何もトラブルが無くインストールされたと思われます。

【4】マザーボードのドライバー&ソフト類のインストール
ASUS ROG STRIX B550-E GAMING 同梱のDVDからドライバー類を一括インストールしましたが、全てお任せで待つだけでした。待つだけでしたが、結構時間が掛かったので記憶に残っています。インストーラーにお任せだったので意識していませんでしたが、RAIDXpert2 関連のソフトやドライバーもこの時にインストールされたようです。(
下図)

サポートディスクの内容

なお、購入したマザーボードの BIOS が「バージョン 1004(2020/08/18)」だったので、11月リリースの CPU (Ryzen 9 5950x) に未対応と思い、当時の最新だった「バージョン 1804(2021/02/08)」に書き換えました。その後、2006(2021/04/08)がアップされたのでダウンロードしてUSBメモリーにコピーしてますが、未だ BIOS のバージョンアップは先延ばししています。
【追記】4月30日にBIOSの書き換えを行い、現在は2006(2021/04/08)になっています。

【5】UEFI BIOS の RAIDXpert2 で RAID を構築
AMD の RAIDXpert2 では RAID5 を構築出来ないので、旧PCのRAID5 に使っていた3台の4TB HDDの処遇が微妙です。4TB HDDをもう1台追加して RAID10 を構築するか、新たに
2台の8TB HDDで RAID1 を構築するか、悩ましいところですが、ケーブル本数の少ない 8TB HDD案を採用しました。AMD の RAID は UEFI の Adovanced画面の RAIDXpert2 項目で設定しますが、RAIDXpert2 の項目が見当たりません。最下部に隠れていました。

RAIDXpert2選択画面
RAID Array の生成と削除画面

設定作業に気を取られて、画面のスクリーンショットを取り忘れたため、記憶を頼りに書きますが、上の画面で〈Create Array〉をクリックして表示される画面で、RAIDレベル「RAID1」を選択、次に〈Select Disk〉で RAID Array に使用する HDD を選択して「Apply Changes」をクリックした後、変更を保存して再起動します。Windows 10が立ち上がった後は、RAIDXpert2 で RAID Array を操作するようですが、小生は未だ操作したことはありません。

RAIDXpert2t

Windows 10 の「ディスクの管理」を開くと、作成した RAID Array は1台の未割り当てディスクとして表示されます。設定後のディスクの管理画面は下図です。

RAID設定後のディスクの管理画面

【6】RAIDの再構築と解除
RAIDXpert2の設定は初めてだったので2~3度やり直しています。新しいPCを暫く使用していて「スリープ後に再開した時、HDDを認識しない」と言う現象に遭遇しました。我がPCのHDDは《Dドライブ:RAID Array 8TB》と《Wドライブ:non-RAID 8TB》ですが、スリープ復帰した時に Windows 10 が認識しません。原因はHDDの立ち上がりに時間が掛かるためのようです。PCを再起動すればHDDは認識されますが、それではスリープの意味がありません。

Webで対処方法を検索して試してみましたがダメでした。立ち上がりが遅いのが原因ならDドライブをSSD化すれば解決しそうです。HDDは認識出来なくても次回のPC再起動で認識可能なら問題ありません。SSDの容量はHDDと同じ8TBがベストですが、市販のM.2 SSDの8TBは商品が少なく高価なので4TBで我慢しました。これで解決したと思ったのですが、別の問題が持ち上がりました。SATA端子5と6に接続していたHDDとBDが行方不明になりました。原因は下図のM.2-2ソケットとSATA端子の関係です。

M.2-2ソケットとSATA端子の関係(排他利用)

SATA端子3から4へつなぎ替えたHDDはRAID Array 1 のHDDとして認識されています。「行方不明」の原因は繋ぎ替え前にSATA端子5と6が無効になり接続していたデバイスの管理情報が消失したためと思われます。SSDの装着前に繋ぎ替えをしていれば問題無かった筈ですが後の祭りでした。マザーボードを選択した時に承知していた「排他利用」のことをすっかり失念していたのです。RAID Arrayの片方のHDDだけでもデータの読み書きは可能ですが、RAID の Status が「Critical」なのは解消しなければなりません。

追加したSSDを外せば、SATA端子5と6に接続したHDDの管理情報が復活する可能性はありますが、RAIDXpert2 の挙動が不明なので、SSDの取り外しと再取り付けと言う面倒な作業をする気にならず、RAIDXpert2上での修復を検討することにしました。Windows 10 にインストールされた RAIDXpert2 を色々弄ってみたのですが、コマンドの挙動がよく分からないので、名称から動作が推測できるRESTORE(下図)を実施することにしました。8TBあるので時間が掛かるのは覚悟の上でした。

リストア開始(6.92%進行)

再構築したRAID Array の使い道をどうするか迷いました。DドライブのバックアップはWドライブとUSB接続の外付けHDDがあるので、増え続ける写真データの保存用とすることにして、non-RAID で使うことにしました。苦労して折角再構築したRAID Array ですが、思い切ってRAID を解除しました。BIOS で SATAモードをRAIDからAHCIに戻すと、HDDはプライマリーパーティションと2つの未割り当て領域になっていました。そのままでは使い難いので、ディスクの管理画面で8TBのシンプルボリュームを作成しました。Legacyタイプ(非RAID)のHDDは何の影響も無くデータも健在でした。(下図)

RAID解除後のディスクの管理画面

 

◆自作26号機のディスク構成とバックアップ

26号機は不慣れなAMD系CPUを採用したせいで、当初のディスク構成が二転三転してしまいました。RAIDXpert2 による RAID を作成したのですが、RAIDXpert2 ではスリープ後HDDを見失うと言う不具合に遭遇、原因がRAIDXpert2 と判明するまで解決に手間取ってしまいました。RAID は諦めて2台の8TBのHDDは取り外して NAS に入れて写真データの保存用に使用しています。

ディスク構成の変遷

 

【7】その他のドライバー&ソフトのインストール

ESET起動画面

●セキュリティソフトESETのインストール
ドライバーではありませんが、LANドライバーがインストールされた段階で、セキュリティソフトをインストールしました。

試用版は30日間使えますが、旧PCのライセンスキーが来年8月まで有効なので、旧PCのライセンスを引き継ぐ形でライセンス登録しました。稼働の少ない旧PCの方は応急策としてフリーのセキュリティソフトをインストールしました。

●複合プリンターTS9030
稼働開始は2016年9月27日で、以来、ドライバーやソフトのインストールはしてないので、新PCへのインストール方法を忘れていました。インストールCDが見当たらないので、キヤノンのサイトを覗くと、ドライバーやソフトのインストールはオンライン化されたとのことで、スッカリ忘れていました。オンライン化されて簡単になりましたが、スキャナーの設定は本体ディスプレイのガイドが分かり難く、前回同様戸惑いました。

ScanSnap iX-1500
旧PCが稼働開始した頃は、以前の機種iX-500だったので同梱のセットアップディスクを使ってドライバーと関連ソフトをインストールしましたが、その後、機種をiX-1500に更新したので、今回はオンラインでのインストールでした。なお、新PCのマザーボードにWI-fi 接続機能が載っているので、USB接続からWi-fi 接続に切り替えたところ、幾つか問題と言うか疑問点が出てきて、サポートセンターと何回か遣り取りしてほぼ解決しましたが、iX-1500のフォルダーとエクスプローラーのフォルダーの関係がイマイチ分かり難くスッキリしません。

Becky!●メールソフトBecky!のインストール
ダウンロードして保存されているファイルを使ってデフォルトでインストールします。インストール後の最初の起動で、Becky!が使用するフォルダーを聞いてくるので、DドライブのB2フォルダーを指定します。このフォルダーにはこれまでのメールデータと設定情報が保存されているので、直ぐにBecky!を使用出来ます。

●秀丸エディターのインストール
Windows 95 の頃から使っていますが、ダウンロードしたファイルをクリックするだけで、後はインストーラーにお任せしています。Windows アクセサリーのメモ帳は使い難いのでOSをインストールした直後にインストールしています。

nextftp_TITLE●FTP ソフト Next FTP のインストール
ホームページを WordPress で作るようになって使用頻度は減りましたが、アルバムのページは独自方式で作っているので、アルバムのアップロードにはFTPソフトが欠かせません。

十数年前に雑誌の紹介記事知り使い始めたのですが、長年使い続けて慣れているので他のソフトを使う気になりません。とは言え、偶に、知人にFTPソフトの使い方を質問されることがありますが、質問者は大抵フリーのFFFTPを利用しているため、小生もFFFTPをインストールしています。

★Adobe Design and Web Premium CS6のインストール
何年か前にアドビが販売方式はサブスクリプション方式に切り替わりましたが、年金生活者の小生はパッケージ版の「CS6」を使い続けています。パッケージ版では最後となるバージョンです。サブスク版と違って、先々費用が発生しない点が年金生活者向きです。バージョンアップはありませんが、我が用途には今の機能で十分です。唯一の問題は、廃却済みの古いPCのライセンス認証記録がアドビのサーバーに残って、今回のように旧と新のPCに同時にインストール出来ないことです。

今まで面倒なので放置していましたが、この機会にサポートセンターに古い記録の削除をお願いしました。久しぶりのサポートですが、電話サポートが無くなってチャットサポートになっていました。チャットは何となく隔靴掻痒の感がありますが、時代の趨勢で仕方ないと思います。過去に廃却するPCに載せたCS6の「ライセンス認証の解除」をし忘れたため、当方ののインストール可能台数が1台となっていて不便なので、昔の記録をデリートしてくれるよう依頼しました。

暫く待たされましたが、認証台数に関連する昔の記録がデリートされ、2台のPCにインストール可能になりました。今は、新旧両方のPCにCS6がインストールされています。なお、バージョンアップ版なので、インストールの際、CS6だけでなく前バージョンのCS5.5のプロダクトキーを入力する必要があります。

Adobeインストール
CS6 のインストール画面(クリックで拡大)

 

★Microsoft Office 2013のインストール
7年前にOffice2003から20013に乗り換えました。現役時代と違って隠居してからはOfficeを使うことは少なくなりましたが偶に使います。7年も前なので記憶が曖昧ですが、正規のパッケージでなく添付されている納品書の価格欄にはかなりバーゲンな価格が印刷されています。バーゲン版かどうか不明ですが、インストールは全く問題無く終了しました。Office 2013 の延長サポート期限は来年のようですが、その点は期限が来たら考えることとします。

Office 2013 インストール(クリックで拡大)

 

★Microsoft Expression Web のインストール
我がホームページの骨格はWordpressに移ったので出番は少ないですが、「お散歩アルバム」はWordpress のアルバム機能は使わず独自形式で制作してホームページに組み込んでいます。アルバムはDreamweaver で制作しますが、一部 Expression Web のオートサムネイル機能を使っています。既に MS のサポートは終了してますが、現在は下図の「Web_Trial_en.exe」は2014年にダウンロードした試用版(英語版)を使用しています。

Microsoft Expression Web 4 試用版

★Capture NX-D
これまで使っていたCapture NX2はD810とD500のRAWファイルに対応してないので、やむなくCapture NX-Dを使っています。インストールにはニコンのサイトからダウンロードしたファイルを使います。インストール後に連携アプリとして Capture NX2 とPhotoshop を登録しておくと、Capture NX-Dで現像した画像をワンクリックすることで Capture NX2 や Photoshop に tif ファイルの形式で送ることが出来き、追加の画像処理が可能です。

最近、Microsoft Expression Web の挙動がおかしいので、他の方法を検討した結果、 Capture NX-D のファイル変換機能とバッチ処理機能を使ってサムネイル作成が簡単に出来ることに気が付きました。最近アップしたアルバム「2021横浜花見散歩」は、Microsoft Expression Webを使わずに作成した最初のアルバムです。と言うことで、今後、Microsoft Expression Web の出番は無くなりそうです。

★Capture NX2
前項に記したように D810 以降のニコン機のRAW現像に対応してません。小生はD200以降、長年使い続けて慣れているので Capture NX2 もインストールします。手元にインストール用のDVDディスクはありますが、ニコンのサイトからダウンロードした最新ファイルを使ってインストールします。そのため手元のDVDディスクは未開封のままで、パッケージ表面に記載されたプロダクトキーだけを使用しています。

 

◆Explorer で pdf サムネイルのプレビューを表示
最近まで、64bit OS のエクスプローラー上で pdf サムネイルをプレビュー表示出来ませんでした。それでは不便なので、幾つか弥縫策が編み出されて、ユーザーが個人的に対応していました。Adobe の対応策が何時頃から提供されたのか分かりませんが、Adobe Acrobat Reader で「Windows Explorer で pdf サムネイルのプレビューを有効にする」にチェックをいれるだけで表示可能になりました。

pdfサブネイル表示の手順(クリックで拡大)

 

◆NEFファイルのサムネイル表示
ニコンのRAW画像ファイル(拡張子:NEF)をエクスプローラでサムネイル表示するには、NEFCodec をインストールする必要があります。久しぶりに NIKON のダウンロードサイトを覗くと、NEFCodec のバージョンは Ver.1.31.1 でした。(2021年4月現在)

NEFCodecのインストール(クリックで拡大)

◆過去の設定
自作PC25号機の設定